第1章 停滞期を招く「痩せない」科学的理由
加齢とともに下がる基礎代謝を確認する
ダイエット中にもかかわらず、思うように体重が減らない。
そんなとき、まず見直しておきたいのが「基礎代謝の変化」です。
基礎代謝とは、安静にしていても消費されるエネルギーのことで、私たちの1日の総消費カロリーの大部分を占めています。
厚生労働省のデータでは、18〜29歳の日本人男性の平均基礎代謝量は約1,500kcal/日、女性は約1,100kcal/日とされています。しかし、年齢とともにこの数値は徐々に減少します。
たとえば50~69歳の男性では約1,400kcal、70歳以上では約1,290kcalまで下がる傾向があるのです。
女性の場合も同様に、70歳を超えると約1,020kcal程度にまで落ち込むことが報告されています。
これはつまり、同じ食事量・運動量でも年齢を重ねるほど痩せにくくなるということです。
若い頃はすんなり落ちた体重が、同じ方法では減らなくなる理由の一つがここにあります。

年齢に応じて基礎代謝は自然と低下します。
食事量や活動量を見直す際は、この体の燃費の変化も意識しておきたいですね。
ホルモンバランスが減量をブレーキする仕組み
ダイエットが進まなくなる理由のひとつに、「ホルモンバランスの変化」があります。
食事制限などによって体重が減りはじめると、体はそれを飢餓状態と判断し、自己防衛モードに入ることがあるのです。
このとき、以下のようなホルモン変動が生じます。
- レプチン(満腹ホルモン)…分泌が減る
- グレリン(空腹ホルモン)…分泌が増える
- 甲状腺ホルモン(代謝ホルモン)…分泌が抑制される
この結果、基礎代謝が10〜15%ほど低下する可能性があり、思うように体重が減らない、あるいは「むしろ増える」と感じることすらあります。
こうした反応は「ホメオスタシス」と呼ばれ、体が変化を元に戻そうとする仕組みの一環です。
つまり、「しっかり我慢しているのに成果が出ない」と感じるとき、実は体内ではこうしたホルモンの働きが強まっているのかもしれません。



ホルモンバランスの変化は目に見えませんが、確かにダイエットに影響します。特に停滞期は、体が守りに入っているサインとも言えます。
NEATの低下がもたらす隠れ消費不足
「食事はちゃんと気をつけているのに、体重が落ちない」
そんな時は、NEAT(非運動性熱産生)が不足していないかを見直してみましょう。
NEATとは、日常生活の中で自然に発生するエネルギー消費のこと。
階段を使う、立って話す、掃除をする
こうしたちょっとした動きが積み重なることで消費カロリーは増えていきます。
一方で、長時間の座位やデスクワーク中心の生活では、NEATが大幅に減少します。
実際に、肥満の人は非肥満の人よりも1日あたり平均164分も長く座っているという調査もあります。
また、米国の研究では、「1日数時間、立って過ごす時間を増やすだけで年間2.5kgの体重増加を防げる」という試算もあるほど。
便利さに頼りきった現代の生活は、気づかぬうちに消費エネルギーを減らしているのです。



エスカレーターより階段を使う、こまめに立ち上がる
そうした工夫の積み重ねが、NEATの底上げにつながりますよ。
習慣化のワナとモチベーションの停滞
ダイエットを始めた当初は、体重が順調に落ちてモチベーションも高まります。
しかし、ある程度結果が出た後に待っているのが、「習慣化のワナ」です。
たとえば
- 同じ運動メニューに体が慣れて効果が薄れる
- 食事制限の緊張感が薄れ、摂取カロリーが徐々に増える
- 停滞期で結果が出ず「頑張っても無駄では」と感じる
こうなると、自己効力感(やり遂げられるという自信)が下がり、やがて「また失敗するかも」とネガティブな思考に陥りやすくなります。
この状態を防ぐには、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
週単位で記録を見直す、できた日は自分を褒める、など進捗を見える化して自分自身を励ます仕組みを取り入れましょう。



気づかぬうちに慣れが成果を鈍らせることも。
記録や目標を少し変えてみると、新しい刺激になりますよ。
この章では、「なぜ痩せにくくなるのか」という原因を科学的にひもときました。
次章では、それらの要因をふまえて「今すぐできる改善アクション」を具体的にご紹介していきます。
第2章 体重が減らない時に効く実践ハック


間食タイミングをずらして血糖スパイクを抑える
「ダイエットしてるのに、間食がやめられない……」
そんな悩みを抱える方にとって、見直したいのが「間食のタイミング」です。
実は、食べる時間帯によって、血糖値の上下動が大きく変わってくるのです。
ポイントは、次の食事までに血糖値を一度しっかり下げること。
たとえば朝食を8時に摂った人が10時にお菓子をつまむと、血糖値が下がる前にまた上昇し、そのまま昼食まで高血糖状態が続いてしまうことになります。
そこでおすすめされているのが、以下のような習慣です。
- 間食は食後3時間以上あけて摂る
- どうしても甘い物が欲しいときは「食後すぐ」にデザートとして食べる
- 運動の前に間食を摂る場合は、その糖をエネルギーとして使えるタイミングを選ぶ
中でも「午後3時〜4時」の間食は、昼食と夕食の中間にあたるため、血糖の安定を保ちやすいタイミングとされています。



甘い物は悪と決めつけるのではなく、いつ食べるかを見直すだけで、血糖や脂肪のコントロールに効果的なんです。
30分に一度の立ち上がりでNEATを稼ぐ
長時間座りっぱなしの生活が、ダイエットの停滞を招く一因になっていることをご存じでしょうか?
特にデスクワークが中心の方は、1日の大半を座って過ごしているケースが多く見られます。
実は、「30分ごとに一度立ち上がるだけで血糖値やインスリン値の上昇が抑えられる」という研究結果も報告されています。さらに、長時間の座位は筋力低下・基礎代謝の低下・脂肪燃焼効率の悪化など、複数のリスクを抱え込むことに。
では、今日からできる工夫は?
- タイマーを使って30分に1回立ち上がる
- トイレ休憩やコピーを取りに行くついでに少し歩く
- スタンディングデスクや昇降デスクを取り入れる
こうした取り組みは、1日50kcal以上の差になることもあるため、年単位で見るとかなりのインパクトです。



こまめに動く習慣は、NEATを高める最も手軽な方法です。1回の運動より、毎日の動き方のほうが大事な場合もあるんですよ。
睡眠6〜7時間を確保して脂肪燃焼を促す
「寝不足が太る原因になる」
そう聞くと驚かれる方もいるかもしれませんが、睡眠時間とダイエットの成功率には深い関係があります。
最近の研究では、1日平均の睡眠が6〜7時間の人が最も体脂肪の減少効果が高いことが明らかになっています。
反対に、5時間未満の短時間睡眠や、8時間以上の長時間睡眠では、減量効果が下がる傾向にあるようです。
理由としては以下のようなものが挙げられています
- 短い睡眠…グレリン(食欲増進)増加、レプチン(満腹)減少
- 長すぎる睡眠…日中の活動量が減り、NEATが低下しやすくなる
- どちらもストレスホルモン(コルチゾール)を増やし、血糖値や脂肪蓄積に影響を及ぼす
毎日同じリズムで6〜7時間の睡眠をとることで、ホルモンバランスが整いやすくなり、脂肪が燃えやすい状態がキープしやすくなります。



睡眠は、運動・食事・睡眠の三本柱のひとつ。
軽視しがちですが、実はダイエットの隠れた鍵なんです。
職場でできるウォーキング・ミーティングの導入
仕事中の運動不足を解消したいけれど、忙しくて時間が取れない
そんなときに役立つのが、ウォーキング・ミーティングです。
たとえば、社内会議を座って行う代わりに、社外を歩きながらミーティングをする方法。
実際にこのスタイルを導入している企業では、以下のような効果が得られたそうです。
- 自然と歩数が増える
- 会話が弾み、創造的なアイデアが出やすくなる
- 座りすぎによる眠気や集中力の低下を防げる
さらに、「会議なら歩ける」と思えば、1人ではついサボってしまうウォーキングも継続しやすくなります。



会議のついでに運動という発想の転換が、NEATを増やす近道になります。毎日の動きが変わるだけで体は変わりますよ。
ストレスコーピングでドカ食いを防ぐ
ダイエット中にどうしても避けられないのが、ストレスによるドカ食い。
特に仕事や家庭で疲れていると、甘いものや揚げ物に手が伸びてしまうこともあります。
その背景には、ストレスホルモン「コルチゾール」の増加があり、このホルモンは血糖値を上げ、中性脂肪の蓄積を促すことが分かっています。
ここで重要なのが、ストレスを食べ物以外で発散する「コーピング」を持つこと。
たとえば次のようなif-thenルールをあらかじめ決めておくのがおすすめです。
- 「イライラしたら深呼吸を10回する」
- 「甘い物が欲しくなったらハーブティーを飲む」
- 「嫌なことがあったら日記に書き出す」
また、軽い運動や音楽、入浴などもセロトニンの分泌を促すため、ストレスを和らげる助けになります。



イライラ=食べるの連鎖を断つには、あらかじめ別の選択肢を用意しておくのがコツ。感情と行動を結びつける前に、ひと呼吸入れましょう。
「体重が減らない」原因は、食事だけではないことが伝わったでしょうか?
こうした日常の工夫ひとつひとつが、停滞期を抜け出すための足がかりになります。
次章では、心のコントロールと行動変化のコツをさらに深掘りしていきます。
第3章 リバウンドを防ぎ痩せ体質を定着させるコツ
自己効力感を高める小さな成功体験の積み上げ
一度ダイエットに成功しても、リバウンドを経験すると「また失敗するかも…」と自信を失ってしまうことがあります。
このときに低下しやすいのが、「自己効力感」=自分はやり遂げられるという感覚です。
特に、停滞期やリバウンドを繰り返した後には「どうせまた戻るんだろうな…」という気持ちになりがちです。
こうした心理状態では、次のチャレンジへの一歩が重くなってしまいます。
そこでおすすめなのが、小さな成功体験を積み重ねていくこと。
たとえば
- 1週間だけ間食を控えてみる
- 毎朝体重を測って記録する
- ウォーキングの回数を週2回から始める
こうした小さな達成が積み重なると、「自分はできる」という実感が戻り、リバウンド後の再挑戦にも前向きに取り組みやすくなります。



ダイエットで一番大切なのは、自分を信じる力かもしれません。
できたことをちゃんと記録して、見える形で自分を褒めていきましょう。
むくみ解消ストレッチで見た目も気分もスッキリ
「体重は変わらないのに、脚がパンパン…」
そんな時は、むくみが原因の見た目停滞期かもしれません。
ふくらはぎの筋肉は第二の心臓と呼ばれるほど、血流を押し戻す大切な働きを担っています。
このポンプ機能が弱ると、下半身に水分がたまりやすくなり、脚が重だるく感じることも。
そこで取り入れたいのが、かんたんなストレッチ習慣。
- 椅子に座って「かかとの上げ下げ」
- 足首をぐるぐる回す運動
- 入浴後に軽く膝を曲げ伸ばす
これらを1時間に5分ほど取り入れるだけで、血流が改善され、夕方のむくみ軽減につながったという報告もあります。見た目がスッキリすれば、気分のリセットにもなりますね。



体重に変化がなくても、見た目のスッキリ感って意外と大きなモチベーションになりますよ。まずはむくみケアから始めてみましょう。
食事記録アプリを続ける三本柱の仕掛け
ダイエット中、「何をどれくらい食べたか」があやふやになりがち…という方には、食事記録アプリの活用がおすすめです。
ただし、「記録は三日坊主で終わってしまう…」という声もよく聞きます。
そこで、続けられるアプリには次の三本柱の仕掛けがあります。
- 具体的なフィードバックがもらえる
例:「タンパク質が少なめなので、明日は意識してみましょう」など - 仲間やAIからの励ましがある
コメントやスタンプでモチベーションを共有 - 手間を減らす仕組みが整っている
写真を撮るだけで記録できる、簡単なUI設計
こうしたサポートがあると、記録が「義務」ではなく「楽しい習慣」になりやすく、結果的に食生活の見直しにもつながります。



数字を見える化するだけで、行動が変わる人は本当に多いです。
アプリは自分を客観視するツールとして活用できますよ。
if‑thenプランニングで運動を自動化する
「運動しなきゃ」と思っても、毎日の忙しさに流されて結局できない。
ここでも、先ほどご紹介したif‑thenプランニングが有効です。
たとえば
- 「朝7時になったら、ラジオ体操をする」
- 「21時になったら、ヨガマットを敷く」
- 「エレベーターを待っていたら、かかと上げ運動をする」
このように、具体的なタイミングと行動をセットにすることで、迷わず動ける仕組みができあがるのです。
実際、if‑thenプランニングを使ったグループは、運動の継続率が2倍以上になるという結果もあります。



いつやるかを明確にしておくだけで、行動のハードルはぐっと下がります。自分との小さな約束を毎日積み重ねましょう。
目標体型をビジュアライズしてモチベーション維持
ダイエットは、ただ体重を落とすことが目的ではありません。
本当に大切なのは、「理想の自分に近づく実感」を持ち続けることです。
そこで効果的なのが、目標体型のビジュアライズ(視覚化)です。
たとえば
- 着たい服を1着クローゼットに吊るしておく
- 憧れのスタイルの写真をスマホの待受に設定する
- 雑誌の切り抜きを部屋に貼っておく
こうすることで、「この服が似合う自分になろう」「このスタイルに近づきたい」と、日々の行動に意味が生まれてきます。
大切なのは自分にも届きそうと思える現実的な目標を設定すること。



目標は数値よりイメージのほうが続きやすいことも多いんです。
なりたい自分を毎日思い出せる環境をつくってみてくださいね。
リバウンドを防ぎ、理想の自分に近づくために大切なのは、「行動」と「気持ち」のリズムを整えること。
この章でご紹介した工夫の中から、今日からできそうなことを1つでも始めてみましょう。小さな変化が、確かな成果につながっていきます。
第4章 行動につなげたい方へ|次の一歩をサポートする参考サービス
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ダイエットが思うように進まないときこそ、環境や方法を少し変えることで、ぐっと前に進めることがあります。
「そろそろ実際に動き出してみようかな」
「自分に合ったやり方を試してみたい」
そんな方のために、サービスをいくつかご紹介させていただきます。
もちろん、どの方法を選ぶかはご自身次第。
あくまで「選択肢のひとつとして参考にしていただく」形でまとめています。



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