第1章 パーソナルトレーナー資格の種類と選び方
迷ったときは「資格の中身」と「目的」から整理しよう
「パーソナルトレーナー資格って、種類が多すぎてどれを選べばいいの?」
そんな声がよく聞かれます。
そこでこの章では、主要資格であるNESTA・NSCA・JATIを中心に、試験形式や費用、学習期間、取得後の展望といった観点から、選び方のヒントをお伝えしていきます。
あわせて、公的データが示す市場ニーズや、国際資格の強みについても整理します。
NESTA|未経験からでも挑戦しやすい資格
NESTA-PFTは、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会が認定するパーソナルトレーナー資格です。
- 出題数:125問
- 試験時間:120分
- 合格基準:正答率80%以上(100問以上)
出題はすべて4択形式の筆記試験で、実技試験などはありません。
合格率は公式には非公開ですが、概ね50〜60%程度とされており、専門スクールなどで対策をすれば、未経験者でも十分に合格が見込める資格といえます。

筆記中心なので、学習に集中しやすいです。
初学者でも取り組みやすい試験構成ですね
NSCA|本格志向に応える定番資格
NSCA-CPTは、運動生理学や解剖学など幅広い知識が求められる本格派の資格です。
- 受験料:約46,090円(税込)
- 総費用:約7万円強(会員費・公式テキスト代含む)
- 学習期間:3~9か月程度が目安
- 合格率(2024年度):77.9%
テキストは約700ページに及び、事前知識の有無によって学習期間も大きく変わります。
働きながらの取得を目指す場合は、半年〜1年のスケジュール設計が現実的です。



合格率は高めですが、範囲が広いため長期計画で取り組むのがおすすめです
JATI|現場での指導実践に即した資格
JATI-ATIは、トレーナーや理学療法士、体育系学生などが多く受験する資格です。
実技指導の現場で役立つ知識と技能を評価されており、
学校教育や福祉現場、スポーツクラブなど幅広い分野の人が取得しています。
学生のうちに取得して就職活動で活かす例もあるようです。



実務に直結した内容なので、現場に出る方には特におすすめです
資格取得の背景にある「フィットネス需要の拡大」
厚生労働省は、フィットネス産業を今後も成長が見込まれる分野と位置づけています。
背景には、健康意識の高まりや余暇時間の変化といった社会的要因があります。
たとえばフィットネスクラブ市場は、
- 2000年:約1,973億円 → 2022年:約2,682億円
と長期的に拡大しています。
職業能力評価制度や訓練給付制度の整備も進み、今後の人材需要がさらに高まると予想されています。



資格を取るだけで終わりじゃなく、活かせる場が広がっているのが今の流れです
国際ライセンスは「信頼の証」になる
NESTAやNSCAといった国際資格を持つことは、国内外での信頼度向上につながる要素のひとつです。
たとえば、NESTA資格は日本国内のパーソナルジムの求人でも「保有必須条件」として記載されることがあり、採用の基準として扱われることもあります。
また、NSCA保持者が海外ジムやスポーツチームに採用された事例もあり、国際ライセンスを持つことで選択肢が広がる可能性があります。



国内採用でも国際資格は強みになります。
信頼を得やすく、転職や独立にも活きてきますよ
このように、パーソナルトレーナー資格にはそれぞれに特色があり、
「自分がどのような現場で活躍したいのか」に応じて、選ぶ基準も変わってきます。
次章では、その資格を活かした働き方や年収の実情、独立開業に向けた収入モデルなどを見ていきましょう。
第2章 パーソナルトレーナーの年収と働き方のリアル|やめとけの理由も解説


「資格を取ったあと」のキャリアはどんな感じ?
パーソナルトレーナーを目指すうえで、資格取得は大切な第一歩です。
でも実際のところ、その後の働き方や収入ってどうなっているのでしょうか?
この章では、年収の目安や働き方のスタイル、独立の可能性、離職の背景まで、実態に基づいてやさしく整理していきます。
正社員・フリーランスでこんなに違う?雇用形態別の収入目安
パーソナルトレーナー全体の平均年収はおよそ380〜390万円程度です。これは、日本全体の平均年収よりもやや低めの水準とされています。
ただし、その内訳を見てみると──
- 正社員:約20%(月給20〜30万円前後)
- パート・アルバイト:約20%(時給1,000〜1,600円程度)
- フリーランス・業務委託:約60%(報酬は歩合制)
というように、働き方によって収入の幅はかなり広がります。
成果報酬型の業務委託や独立開業では、実績に応じて高収入を得るケースもあります。



働き方によって安定性を取るか、伸びしろを取るかの選択が必要ですね
独立して月収100万円も?成功事例に学ぶ売上モデル
「自分のジムを開いてみたい」「フリーでやってみたい」と考える方にとって気になるのが、開業後の売上の作り方です。
成功している独立トレーナーは、次のようなシンプルな計算で売上を設計しています。
- 月商50万円目標 → 1回6,000円 × 週21時間(顧客11名)
- 月商100万円目標 → 1回10,000円 × 週25時間(顧客13名)
つまり、単価を上げれば少ない顧客数でも目標を達成できるというわけです。
高付加価値の指導やサービス内容にこだわることで、単価アップも見込めます。



無理に人数を増やすより、1人のお客様に深く関わることが安定への近道になります
「やめとけ」って本当?離職理由から見える課題
SNSなどで「パーソナルトレーナーはやめとけ」といった意見を見かけることもありますが、その背景にはどんな事情があるのでしょうか?
アンケート調査で挙げられた離職理由は以下のとおりです。
- 給与が生活に見合わない
- 休みが取りづらく、長時間労働になりやすい
- 売上ノルマのプレッシャーが大きい
- キャリアアップの道が見えづらい
- 会社の方針や理念と合わなかった
こうした要因が重なることで、「やりがいはあるけど、続けづらい」という状況に直面する方も少なくありません。



職場選びで働きやすさを重視することが、長く続けるカギになりますよ
人材紹介会社が扱う求人で見る給与レンジの目安
人材紹介会社が取り扱う求人では、より具体的な給与水準が示されています。
- 正社員求人:月給20〜30万円(年収300〜400万円前後)
- アルバイト:時給1,000〜1,600円、年収ベースで200万円台が多い
- 業務委託:1セッション4,000〜5,000円が相場。成果次第で年収600万円以上も
中には、「基本給+インセンティブ」で月収25万〜60万円といった幅広い募集も見られます。
安定志向の人は正社員、実力主義で勝負したい人はフリーランスや業務委託というように、自分のスタンスに合った働き方の選択が大切です。



どの働き方が合っているかを資格取得前から意識しておくと、選択に迷いません
SNS集客は低コスト高効果の武器になる
SNSを活用して顧客を獲得しているフリーランストレーナーも増えています。
たとえば、あるジムではリスティング広告(検索連動型広告)で1人あたり8〜9万円の広告費がかかっていたところ、Instagram広告に切り替えたことで7,000〜8,000円にコスト削減できたケースがあります。
また、自ら発信するスタイルであれば、広告費をほぼかけずに集客できることも魅力です。



伝え方を少し工夫するだけで、集客力はぐんと伸びます。
SNSは今の時代、欠かせないツールですね
このように、パーソナルトレーナーのキャリアは多様です。
安定を求めるなら就職ルート、高収入を目指すなら独立やフリーランスも視野に。
次の章では、働きながら資格取得を叶えるための学習プランを紹介していきます。
時間の使い方やモチベーションの保ち方を知れば、「働きながらでも資格は取れる」が実感できるはずです。
第3章 パーソナルトレーナー資格を働きながら取得する方法|無理なく合格するための5つの工夫
忙しい社会人でも、合格を目指せる理由とは?
「フルタイム勤務しながら、資格の勉強なんてできるの?」
そんな不安を持つ方も多いかもしれません。でも実際は、時間の使い方と学習の工夫しだいで、十分に資格取得を目指すことができます。
この章では、朝型シフトやオンライン講座の活用法、モチベーションの維持、家族や制度の支援、学習仲間の力といった5つの観点から、「現実的な合格プラン」をわかりやすくご紹介します。
朝の時間を味方にする|出勤前の学習ルーティン
仕事が終わってからでは疲れて集中できない。
そんな人には、朝型に切り替えるタイムマネジメントが効果的です。
ある社会人受験生は、
- 朝4時半に起床
- 始業前までに3〜4時間の学習時間を確保
- 夜は21時に就寝して睡眠を優先
という生活リズムを続けて、日々の学習を無理なく積み重ねました。
朝は頭が冴えていて集中力が高まりやすく、計算問題や暗記にも向いている時間帯です。
周囲に努力する姿を見せたことで、職場の理解も得られ、残業や急な仕事を減らしてもらえたという声もあります。



夜型のまま頑張ろうとすると様々な誘惑があり限界があります。
朝に切り替えるだけで、驚くほど勉強の質が変わりますよ
オンライン講座でいつでもどこでも学べる環境をつくる
通学が難しい社会人にとって、オンライン資格講座は強力な味方です。
実際の受講者アンケートでは、次のような点が高評価を得ています。
- スキマ時間に学習できる
- 通学が不要なので体力的な負担が少ない
- スマホ1台で勉強が完結できる
- 受講費用が比較的安い



移動時間ゼロ、いつでも復習できる
忙しい人にとって、これほど効率の良い学習環境はないと思います
モチベーションが続かない…を防ぐ3つの工夫
毎日働いていると、どうしても疲れてやる気が出ない日もありますよね。
そんなときに試したいのが、小さな達成を重ねる工夫です。
たとえば──
- 毎日○ページだけ読む/解くと決める
- 週に1回、模試を受ける目標を立てる
- 達成できたら好きなものを食べる/ご褒美タイムをつくる
さらに、仲間と学習進捗を共有したり、職場で実践に活かして手応えを得たりすることで、やる気をキープしやすくなります。
知識が実務に活かせると、「やっててよかった」という実感も湧きます。



モチベがない日もあるのが普通。
大事なのは、それでもやれる仕組みを用意しておくことです
家族や制度を味方にすることで勉強の環境は大きく変わる
家庭を持っている方は、「家族の協力」が資格取得の大きな支えになります。
勉強時間を捻出するために、家事や育児の分担を話し合ったり、勉強の目的を事前に伝えて理解してもらうことがポイントです。
「合格すれば収入アップにつながる」など、家族にとってのメリットも共有することで、応援を得やすくなります。
また、公的な支援制度を活用すれば、金銭的な負担も軽減できる場合もあります。
- 専門実践教育訓練給付金:受講費用の最大50%(年間上限40万円)を補助
- 企業による資格取得支援制度:受講料補助や合格祝い金の制度がある場合も



家庭と両立できるか不安という方は、まず家族に自分の挑戦を共有することから始めてみましょう。
学習仲間の存在が継続率90%以上につながる理由
「1人で黙々と勉強していると、続かない…」という声はよく聞きます。
そんなときこそ力を発揮するのが、同期コミュニティの存在です。
ある調査では、
- 個人学習の修了率は平均3%
- 同期コミュニティ型講座の修了率は90%以上
といった結果が出ているようです。
学習者同士のつながりが継続率や合格率を大きく左右することが読み取れます。
質問をし合える、刺激をもらえる、進捗を報告し合うことで、
「ひとりじゃない」という安心感が学習の継続を後押しします。



孤独な勉強を仲間と学ぶ時間に変えるだけで、続ける力が自然と湧いてきますよ
このように、働きながらでも資格取得は十分に可能です。
大切なのは、時間・環境・気持ちの3つを自分に合った形で整えること。
次章では、学びの第一歩としておすすめの養成スクール2校をご紹介します。
国際ライセンス取得も視野に入れながら、あなたにぴったりの選択を探してみましょう。
第4章 国際ライセンス取得も視野に|スクール選びの参考にしたい2つの学び場
行動に移したい方へ|選択肢のひとつとしてご紹介します
ここまで読み進めてくださった方の中には、
「実際に資格取得に向けて動いてみたい」
「どこで学べばいいのか選び方が難しい」
そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。
この章では、学びの第一歩を後押しする選択肢のひとつとして、
2つの実践型パーソナルトレーナー養成スクールをご紹介します。
どちらも国際ライセンスの取得に対応しており、未経験からでもプロを目指せるサポート体制が整っています。
それぞれの特徴を簡潔にまとめていますので、
気になる方はぜひ公式サイトにて詳細をご確認ください。



このサービスを使うかどうかよりも、選ぶときの視点を広げるきっかけになればと思っています。
皆さんの次の一歩の参考になればうれしいです。
NESTA資格対応|ラスタイルアカデミー(PR)
ラスタイルアカデミーは、実際に人気パーソナルジムを運営している企業による、現場密着型の養成スクールです。
- NESTA認定のカリキュラム・テキストを使用
- 少人数制で現役トレーナーが直接指導
- 実際のジムセッションに参加して実務を体感
- 卒業後の就職支援制度あり
国際ライセンスを目指しつつ、接客力やホスピタリティも重視した学びができるのが特徴です。
▼ラスタイルアカデミー公式サイトはこちらからご確認ください



資格だけじゃ不安という方には、現場の感覚が掴めるこの環境はとても有効だと思いますよ
NSCA資格対応|プロジム(PR)
プロジム(PR)は、月間予約数1万件以上の直営パーソナルジムが運営するスクールで、
NSCA合格率100%・転職成功率98%という実績があります。
- 完全対面授業 × 少人数制の丁寧な指導
- 全8教科+トレーニング実技で即戦力スキルを習得
- 週1回の通学で、半年でプロを目指せる
- 専属キャリアカウンセラーによる就職支援もあり
専門分野ごとの講師から直接学べるので、知識を現場で使える形で習得したい方に向いています。
▼プロジム(PR)公式サイトはこちらからご確認ください



実務に強いトレーナーになりたいという方には、対面型で手厚いサポートが魅力ですね
どちらのスクールも、未経験者向けに設計されたカリキュラムとサポート体制が整っています。
本格的な第一歩を踏み出したいと感じた方は、
ぜひ一度、公式サイトをチェックしてみてください。
免責事項
本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、資格取得や就職活動に関する最終的な判断は、必ず一次情報(公式機関や各スクールの公式サイト等)をご確認のうえご自身でご判断ください。
本記事の内容に基づいて生じた損害等については、当方では責任を負いかねますことをあらかじめご了承ください。
この記事が、皆さまのより良い選択のための一助となりましたら幸いです。心より応援しております。
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